蝉丸の日記。

旅行、メディア、雑学、エンタメ、日々思ったことを素直に

ALSアイスバケットチャレンジ、この仕組みだったらもやもや感がなかったかも。

アメリカで始まったフェイスブックによる「ALSアイスバケットチャレンジ」にもやもや感を頂いた話の続き。

 

僕の論点は水がもったいないとか、セレブのお遊びだとか、水で困ってる国もあるとか、広島被災のこのような時にはではなく、ALSがソーシャルメディアの過剰情報消費時代の他と並列された一つのコンテンツとして消費され、結局理解が深まらず継続できないチャリティーになるという懸念。各自批判の論点はあると思うけど、僕はこの点においてもやもや感を感じていた。

 

前回の投稿以降、何にも言い難いもやもや感を感じる人が世の中に予想以上に多かったことに正直、驚きました。

 

そこでふと考えたのだけどこのチャリティーバイラル、戦略的PRで考えるなら、唯一ネガティブイメージ=もやもや感を軽減しつつも大きなムーブメントとして成功する方法としては、期間を区切ってやれば良かったのじゃないかな。

 

指名する人は3人でも5人でも何人でも良い。ただ「このチャレンジは8月の1ヵ月間だけで終了しましょう」と期間を区切ってバトンを渡していけば良かったのだと思う。

 

毎年恒例の24時間テレビも視聴率や偽善だのどうのこうの言われるけどあれが年に1回24時間(※約24時間)だからこそ続けられているのだと思う。あれが1週間ぶちぬきとか、8月は毎週日曜日やるとか春夏秋冬の特番だったら偽善論とマンネリ化いったネガティブイメージで早々と打ち切られていたと思う。

 

テレビとはまた違う特異性があるソーシャルメディアにおいてはこの特性性が顕著な隆盛を鑑みると今この時点においては受動的参加による拡散は期間を区切ることが必要。

 

また別の仕組みとしてはチャレンジを見たり聴いたりで僕も私もチャンレジといった能動的参加にすれば良かったかもしれない。ここまで大きなムーブメントにならなかったかもしれないけどネガティブイメージは軽減できたと思う。

 

だってそれはその「想いに共感」した人がつなげる本当の『絆のバトンタッチ=バイラル』だから。

 

とか偉そうなことつらつら書きましたが実行してる人は素直に偉いと思います。前回の投稿の補足になるけど、やならない善よりやる偽善が僕のポリシーと書いたけどそれは間違いでした。これは偽善ではないです、善です。世間的な関心がゼロに近しい難題に対して大きな波を産み出したのだから。ゼロから1を実行した人々はすごい。

 

あと他の気付きとしては、このチャリティーバイラルを途中でやめるほとんどの人が企業の経営者ではなく、芸能人、文化人の方でしたね。芸能人、文化人の方はタレントのブランドイメージの毀損だけを懸念するということではなく、明確にわかりやすいメッセージを添えてバトンを渡さないことに勉強させられました。

 

大企業の経営者あれば社内の広報や外部のアドバイスを得たりして実行していると思います。というか孫さんとかトヨタ自動車の社長が24時間や2、3日で氷水かぶるなんてそもそもスケジュール確保できるはずもなく、被る時間確保するということはそれにメリット試算した上で実行しているのだから。※超大企業の場合ですよ。

 

その点、芸能人、文化人は事務所やマネージャーとの間においてソーシャルメディア上での表現の裁量権は大企業の経営者に比べると自由だと思うので自分の意志でバトンをやめる=指名をやめる(または氷水すらしない)という素直な決断したのだと思います。

 

とくに放送作家の鈴木おさむさんの『このまま進むと、ネガティブな意見ももっと増えてきて、せっかくいいことしてるはずのこの企画自体が、マイナスなイメージももっとでかくなちゃうんじゃないかなと思ったり』ってグッときました。

 

また一番大切なことですがALSの団体、発病している患者さんの多数の意見をみてこれはこれで良かったのでないかと思う次第です。

 

なんだかんだケチもつけましたが他のメディアと比べるとソーシャルメディアというできたてほやほやのメディアはみんなで試行錯誤して場を育てながらベターな落としどころをみつけていくことが大事なんでしょうね。

 

前回も書いたけどALSに限らず日本の抱える待った無しの難題、自分含め考えて行動していかないとですね。なにもできてないのでこれまた、おまえ!つべこべ言わずなんかやれよ!!って話ですが。

 

最後に、なんでもそうだけど、ゼロから1にするという行動は素晴らしいね。