蝉丸の日記。

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【ハングドラム・グーバル】世界中の人々を魅了するスイスPanArt社の不思議な楽器。

僕はディジュリドゥ暦5年のアマチュア奏者だったりするわけですが、たまにYouTubeでディジュリドゥ奏者の動画を探していると、ハングドラム(Hang Drum)という楽器に出会うことがあります。

 

ハングドラム(Hang Drum)

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UFOをイメージさせるミステリアスなフォルム

 

 

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(裏面)

 

ディジュリドゥ奏者が手元でスチール楽器や打楽器の代わりにインドネシアのガムランに似た、不思議な神秘的な音色を奏でる楽器を演奏しています。

 

ハングドラム


Hang Massive - Once Again - 2011 ( hang drum ...

 

ハングドラム&ディジュリドゥ


Ananda Krishna Röösli - Hang & Didjeridoo - Lisbon ...

 

 

神秘的な音色はディジュリドゥに出会った時と同じく衝撃的なものでしてずっと心惹かれています。

この楽器をGoogleなどの検索エンジンで調べてみるとすぐわかると思いますが非常に入手困難になっています。正規品の新品定価(約30円)での入手はほぼ不可能。正規品の新古品、中古ともに価格(40〜70万円)がはねあがってます。入手ルートもebayなど海外のオークションサイトでしか出回ってなく日本でこの楽器を手に入れるのは相当なコネクションが必要なようです。

このハングドラムという楽器、じつは完成出荷からまだ15年も経過しておらず、楽器としての歴史は短いです。※ディジュリドゥが今から1000年前にオーストラリアの原住民、アボリジニーがつくった世界最古の管楽器なのですから、その競演は感慨深いものがありますね。

 

 

ハングドラムはもともとスイスのPanArt社のフェリックス・ローネル、ザビーナ・シェーレルが2001年に開発し、その音色に魅了された人々の口コミから世界に広まっていきました。Hangはスイスの首都であるベルンの方言で「Hand」を意味します。英訳すれば単純にハング・ドラム(手で叩く太鼓)となります。

前述したとおりこの楽器は入手困難になっています、理由としては完全限定生産しているからです。また過去の情報なので現状は変更されているかもしれませんが、PanArt社のフェリックス・ローネル、ザビーナ・シェーレルは単にこの楽器を金儲けの道具にしたくはなく、購入者にとって大切に使ってほしい、またはこの楽器で人生をより豊かにして欲しいという想いからPanArt社への注文予約の際はハングドラムに対する想いをつづった手紙が必要とのことです。

またこの予約制が順番制ではなく手紙を考慮して順番の繰り上げが行われいるといったことも言われてます。販売量をコントロールされることにより楽器そのものにさらに神秘的、ミステリアスな雰囲気が付与されミュージシャンに限らず政治家、神秘主義者、宗教家、精神科医など世界中の多くの人を魅了しているようです。

 

と、完全限定生産しているとここまで書いておきながら、最終的なオチになってしまうのですがじつは2013年12月をもってハングドラムの生産を完全終了したそうです。PanArt社はハングドラムの後継機としてグーバルという楽器を開発しており、今後はその生産に注力していくそうです。

 

News: Hang

The PANArt tuners are completely concentrated on the refinement of their new sound sculpture Gubal®.

There are no more sound sculptures Hang® available.

Letters and mails will not be answered anymore.

 

お知らせ:ハングドラム
2013年12月17日

PanArt社は新しい楽器であるグーバル(Gubal)の生産体制に完全移行します。
販売できるハングドラムはありません。
またハングドラムに関する手紙やメールの問合せもお答えできません。

PanArt社 PR Blog

 

また後継機にあたるグーバルですがPanArt社のPR Blogを確認するかぎり、2014年2月に5月に販売方法をお知らせしますと告知してましたが、5月の更新では以下のようなコメントを発表してます。※適当な英訳なので英語できる方、なにかツッコミください。。。

「現在、販売方法については確立できていない。また近々、グーバルに関する開発上の課題点等を公開する予定である。グーバルの定期的な情報が欲しいなら info[at]gubal.ch メールを下さい。ただしメール送信者の名前を販売予定リスト掲載することはありません。」

 

グーバル(Gubal)


Gubal presentation in english - YouTube

 

ハングドラムの他の動画も掲載しておきます。聴けば聴くほど心に響きますね。


"Fanfare" - Hang Drum Solo by Dante Bucci - YouTube

 

最近はヨガ、瞑想といったプロセスを経てマインドフルネスといった精神性を磨こうとする記事を心理系だけでなく硬派なビジネス雑誌でも見かけることが多くなってきました。

これらに通じるのは呼吸法など身体的な所作を通じて心をコントロールしていくことであり、ハングドラムもディジュリドゥもそれに近しいものを持っていると僕は感じています。

型を持つことも重要ですが、型を持たず自分で自由に演奏してその時の身体と同調して奏でた音楽って素敵ですよね、ディジュリドゥもそういった感じでもっとうまく演奏できると良いなと思い日々練習しています。

※といいつつも、ディンカムジャパンの哲JさんのレッスンCDを何度も聴いて基本=型を反復しているのが現実なのですが。。。